個人のライフステージや生活設計に合わせて財産形成計画を提案する職業。金融機関や証券会社などに配置される財テク相談員のこともいう。資産運用や老後の人生設計の相談役。FP。 振り返ると、私は部下を動かそう、動かそうと考えていました。自分の思ったとおりに動かすにはどうしたらよいかということばかりを考えていたのです。 しかし部下はロボットではありません。一人ひとり個性があります。得意なこと、不得意なことも違います。そういう部下を、自分の意のままに動かそうと考えること自体が間違っていたと気づいたのです。 また、私は自分の考える理想の上司を「演じて」いました。そんな自分には、上司としての魅力がないとも思いました。 そこで、部下が自ら動こう、自ら頑張ろうと思うようにするためには何をすればよいのだろうかと考え、試行錯誤が始まりました。その結果たどり着いたのが、特別なことをするのではなく、先に挙げた当たり前の6つのことを徹底して行うということだったのです。 それにたどり着いてからは、自分の思い、考え、姿勢をもっと自分らしく表現して、怒りたい時に怒ればよいし、怒りたくない時には無理に怒る必要性はないと思うようになりました。肩の力が抜けて自然体になったのです。こうしてマネジメントスタイルを変えてからは、部署の業績は再び上向き始めました。 リーダーは、決して生まれながらになれるものではありません。もちろん、6つの当たり前を自然にやっている人もいるでしょう。しかし意識してやることでも、部下の信頼を得てリーダーと呼ばれるようになれるのです。 上司には言行一致やセルフマネジメント能力も必要 以前にも書きましたが、上司の仕事は自分の成績を上げることではありません。自分の仕事を任せられる部下を育てることです。つまり上司は、部下を教える立場にあるわけです。そのような立場の人に認識して欲しいのは、大切な人材を社会から預かっているということです。 また上司は、一人ひとりの部下の幸せの支援者であり、人生の支援者であり、FXの支援者でなくてはなりません。 上司はその意識を持って、部下と本気で向き合うことです。部下を育てて社会に返すのが自分のミッションだと思えば、自ずと接し方が違ってきます。 そういう上司が部下から信頼されないはずはありません。 以上、6つの当たり前を徹底して行うということを説明してきました。しかし、当たり前のことはほかにもあります。例えば言行一致です。 言行を一致させることはどのようなポジションの人にとっても大切ですが、特に部下の信頼を得る必要がある上司には大切です。日頃、どんなに素晴らしいことを言っていたとしても、「あの課長は言っていることと、やっていることが全然違う」、「どうせ口だけだろう」と思われたら、誰もついてきません。 例えば、「生き残りのためには徹底的にFX 取引を削減しなくてはならない」と言っている上司自らが、接待などで大金を使っていたらどうでしょうか。部下の信頼を得られないだけではなく、部下のモチベーションを下げることにもなります。 この点に関して面白い話があります。ある業界に2つの会社があって、A社の社長は「従業員を大切にする」と宣言して経営を行っていました。それに対して、B社の社長は日頃から「従業員に株を持たせるなんてもったいない」と言っていました。 普通に考えればA社の社長の言っていることが正しく、従業員からの信頼も得られると思えます。ところが、その社長は言うことは立派でも、実際には自分の利益しか考えていない経営者だったのです。 結局、A社は倒産してしまい、B社が生き残りました。 言っている内容が正しいかどうかは別にして、リーダーには言行が一致していることが大切です。FXの根源にあるのは「責任を持つこと」にほかなりません。自分の言ったことに責任を持てない人にリーダーの資格はないのです。 上司を教育者と考えると、セルフマネジメント能力も必要です。 人間には欲があります。自己顕示欲、金銭欲などいろいろありますが、人を教える立場の人が、自分を律することができないようでは困ります。 欲がコントロールできないということは、物事を好き嫌いで判断してしまう危険があるということです。部下の立場に立ってみると分かると思いますが、好き嫌いで評価されたのではたまったものではありません。これも、当たり前といえば当たり前のことです。 さらに、青臭いようですが正義感も必要です。もちろん、仕事をしていればきれい事では済まないこともたくさんあります。しかし、それでよいと思わないことです。常に目指しているところは正義に合致していなくてはなりません。 一番手っ取り早い判断基準は、自分がやろうとしていることを、家族の前で堂々と話せるかどうかだと思います。話せることであれば、正義に合致しているはずです。後ろめたくて話せないことであれば、やめたほうがよいと思います。 「正直者は馬鹿をみる」という言葉があります。ビジネスの世界でも、正しいかどうかよりも、うまく立ち回ったほうが得をすると考えがちです。特にこのところ、その傾向が強くなっている気がします。 確かに、そうやって急成長を遂げた会社もあります。しかし、たいていは痛い目にあったり、倒産の憂き目をみたりしています。 正義感を持つということも当たり前のことです。 その当たり前のことを、続けられるかどうかが問題なのです。 リーダーという立場に立つと、多くの人は自分を特別の存在と考えがちです。しかし決してそうではありません。私自身、平凡な人間だと思っています。 カリスマ性を持っている人など、そうそうはいません。自分が特別な存在ではないことを受け入れることも上司には必要です。 平凡な人が非凡な何かを手に入れるためには努力しかありません。それが当たり前のことを、ほかの誰にも真似のできないくらい続けるということなのです。 それに、平凡な人間だということを受け入れるのは自らの弱さをさらけ出すことにもなります。自らの弱さをさらけ出せることは、人間としての魅力の1つです。自らの弱さを認めて、それでも努力をする上司の姿は、必ず部下の共感を得られるはずです。 ビジネスは決断の連続です。それは部下も同じですが、上に立つ人のほうがより重大な決断を迫られることが多いのは言うまでもありません。上司たるあなたの判断が部門はもちろん、もしかすると会社の命運を左右することもないとは言えません。