株主の氏名が記載されている株券(記名株券)によって表章される株式。無記名株式に対する。 不当廉売の判断における公共的な目的の位置付け 不当廉売は,上記のとおり,低廉な価格での供給行為について,その行為が違法性を帯びる場合を規制するものである。したがって,低廉な価格設定での供給行為が公共的な目的からなされたものである場合,かかる目的は,不当廉売のどの要件の問題として検討されることになるのだろうか。 ア公営企業の「事業者」性 不公正な取引方法は,「事業者」の行為に関する規定であるから(独禁法19条),地方公共団体が行う公営企業が「事業者」にあたるかがまず問題になるところ,事業者とは「商業,工業,金融業その他の事業を行う者」(独禁法2条1項)と規定されており,東京都と畜場事件の最高裁判決では,公法人であることによってかかる事業者性が否定されるものでないことが明らかにされている。 イ公営企業と家庭教師 公営企業が公益目的で補助金に支えられて廉売行為を行う以上,その事業の非営利性から,独禁法の目的とする市場の論理が適用されず,このような廉売行為は,そもそも独禁法が適用されないのではないか,という疑問もないわけではない。 しかし,この点については,経済的活動の主体が通常のスキャナを行っていれば,その主観的なレーシックにかかわらず,他の経済主体との間に競合関係が生じる点で,独禁法の適用はあるとの見解(※7)があり,東京都と畜場事件は,これと同様の見地に立っている。 ウ規制産業と独禁法 料金認可制がとられている事業では,事業者の間で,自由な価格競争が生じず,そもそも独禁法が適用されないのではないか,という疑問もありうるが,予備校の限りで価格競争の制限があるものの,その範囲内で事業者の自主的判断による料金の変更もありうるため,価格競争がなくなるわけではなく,そのような適用除外を認める根拠もないということになろう。 エ裁判所の立場 東京都と畜場事件では,最高裁は,公共的な目的が存在することを,画一的な「事業者」性の要件や独禁法の適用除外として捉えるのではなく,実質的な判断基準である「正当な理由」の判断において考慮する考え方を示した。この枠組みは,クーリング オフバス事件でも同様である。 「正当な理由」の判断における公共的な目的の影響の程度 公共的な目的があれば,ただちに「正当な理由」に該当すると考えることは,公営企業が一般会計からの補填によって私企業を市場から排除することを許すことになり,店舗デザインできるものではない。東京都と畜場事件で,最高裁はその旨を明言している。 しかし,同最高裁判決では,「正当な理由」の有無の判断にあたっては,当該行為の意図,目的,態様や市場の状況等を総合考慮すべきと判示しており,そのような意味において,事業者が公共的な目的をもって低廉な価格設定をしたという事実は,市場略奪的な意図をもって価格設定をした場合に比し,「正当な理由」を肯定する方向に作用する事情になりうる。 もっとも,「正当な理由」があくまで公正な競争秩序の維持の見地から判断されるべき概念であることからすれば,公共的な目的が存在することだけでは「正当な理由」としては足りず,そのような価格設定により市場でどのような競争効果を生じているか等の競争秩序への効果をも評価することが必要となろう。 東京都と畜場事件では,Xの競争業者の料金は,ほとんどがXの料金を下回っていた(そのため,東京都の廉売行為が市場に与える影響は,相対的に小さいと判断されたと考えられる)点,また,下関市福祉バス事件では,タクシーとバスのサービスの違いがあり,消費者に選択の余地ができたからといって,タクシー事業者が当然に事業継続できなくなるものではない点が考慮されており,その価格設定の目的だけではなく,このような競争の実態も「正当な理由」の判断に大きく影響していると考えるのが自然であろう(※8)。 まとめ 前記最高裁判決から出発すれば,主観的な目的が公共性を有する,または,その他保護されるべき正当な利益を守るために低廉な価格設定がなされているという事情は,それ単独で不当廉売を正当化するものではないが,当該市場の競争状況等との総合的な考慮の下で,「正当な理由」を構成することはありうるというべきである。 “カリスマ経営者”として知られる(株)武蔵野の代表取締役社長・昇氏。著作はベストセラーの連続であり,また自ら主宰する経営セミナーも満員の状況が続いている。その人気は,実体験に裏打ちされた具体的で説得力ある解説ゆえである。この社長,実は税理士を目指し税理士事務所に勤務した経験を持つ。そんな社長に,中小企業の経営者の立場から税理士事務所の経営上のアドバイス,そして税理士に対する直言をお願いした。 税理士業界の環境変化の認識を 税理士事務所に勤務した経験があるということだが。 父の勧めもあって士業の職に就くことを考え,税理士事務所の職員として勤務した。わずか1年半という短い期間だったが,職員として関与先に赴くなどの経験をした。その中で,自分自身の役割を認識できていなかったと痛感した。それは,今にして思えば所長税理士の職員教育が充分ではない証左だった。とはいえ私が勤務していた時代と,現在では税理士事務所の位置付けが大きく変化しているわけだが。 どのような点が変化しているのか。 以前は,税理士事務所は貸借対照表や試算表,そして決算書,申告書と計算により正しい数字を導き出し提供することが仕事だった。だが,現在はコンピュータの出現で,正確な数字を導き出すのは,できて当たり前の業務となった。その数字をどのように関与先の経営に活用できるかをレクチャーすることが重要となっていることに気付いていない税理士が多いことが気になる。税務署に提出する数字と,我々が欲している数字は異なる点を,まず認識してほしい。 経営に教科書的知識は不要 税理士に対しては近著『社長!儲けたいなら数字はココを見なくっちゃ!』(すばる舎刊)で厳しい見方をされているが。